About us

糸を撚り、一枚の美しい生地に仕上げる。
森の植物を漉き、和紙に仕立てる。
古くは奈良時代ー7世紀ごろから伝わる日本特有の手工芸が
日本の中の大きな島国ー四国に数多く残されています。
手工芸を支えてきたもの。それは、四国という土地・風土です。

豊かで広大な森は
工芸の素材となる植物と清らかで透明な水をもたらし
森から川となって流れる水が、海の土壌を育て
瀬戸内海という「森のように豊かな海」を生み出しています。

「森」「植物」「水」「海」

この土地の手工芸はこの島がもたらす
この上なくシンプルで、極上の「素材」から作られており
すべては、自然の循環の中で生まれたものです。

これら手工芸は、最小単位である家族経営のもと
それぞれの小さな営みから作り出されるものです。
この小さな営みが、やがては「産業」となって発展し
現代の四国、そして、日本の繁栄を大きく支えています。

手紬・手織は織物産業へ
手漉和紙は製紙産業へ
森の育成ー林業は造船業へ

大型船は、太平洋という大海原を回遊し
「貿易」という形で、産業をさらに発展させていきました。

この島の特性は、手工芸と産業が同じように
人から人へと受け継がれ、大切に営まれているという点です。
さらには、小さな手工芸であっても、大きな産業であっても
土地の素材ー「森」「植物」「水」「海」から生まれ
自然の循環の内で成り立っていることに
未だ変わりはないのです。

手の内から丁寧に編み出される手工芸の背景には
この土地特有の古くからの風習ー人々の暮らしと営みが
色濃く残されています。

暮らしの中に仕事があり、仕事は暮らしでもある。
暮らし、仕事は、土地の風土と深く繋がっています。

暮らし、仕事、風習、風土
この「土地の記憶」にこそ
土地本来の姿を見ることができる。
「土地の記憶」は、この四国の「文化」です。
手工芸、そして産業のあらゆる営みの源になっている。
本当の価値・源泉は「文化ー記憶」にこそあるのです。

過去と現在をつなぐ「記憶」を辿りながら
未来への道筋を見つけていく。

《magazine記憶》は
日本の中の大きな島国ー四国という土地の
産業、手工芸、風習、風土、暮らしをご紹介します。

Publisher / Editorial Planning Office

運営会社

株式会社いとと

住所

愛媛県松山市桑原1丁目5-31